・先日、プレートリーダーから得たデータを用いて4パラメーターロジスティック曲線(正確には4パラメータ logロジスティック曲線)にFittingして、IC50を求めてみた。
・4パラメーターロジスティック曲線は、4つのパラメーターで定義される曲線で、S字カーブになっている(下図。Yは酵素反応阻害率、Xは濃度の対数値)。
・化合物の酵素反応を阻害する能力を測定する試験で推定する4つのパラメータは、最小値、最大値、IC50(50%阻害濃度)及びIC50(変曲点)における傾きであり、これらが決まるとシグモイダルカーブが一つに決まる(4つのパラメータで濃度と阻害率の関係を定義する)。
・先日の記事では、HCS Extensionを用いてFittingしていたが、その際に、4パラメータ logロジスティックをFitting対象に指定していた(LL.4)。
・部分阻害などの可能性もあるので、基本的には濃度を十分に振り、LL.4にFittingして、最大どの程度阻害するのか調べることは重要と思う。
・一方で化合物の溶解度が悪い場合などは上に振りまくることも難しく、類似構造化合物の結果から0-100%で反応することが推察できる場合には、必ずしも4パラにFittingする必要はないという場合もあるかもしれない(個人の判断)。その場合、最小値0、最大値100で固定してしまい、2つのパラメータ(IC50と傾き)だけ求めればよいことになるので、2パラメータロジスティック曲線にFittingすることになる。
・KNIMEのdose responseノードでパラメータを指定したい場合、以下のParameter Constrains欄に入力する。
・この欄はぱっと見何を入力すれば良いのか分からないが、カンマ区切りでそれぞれのパラメータを指定することができる。順番に、傾き,最小値,最大値,変曲点と識別されるらしい。
・例えば、NA,0,100,NAと入力すると、最小値0、最大値100を固定し、NAである傾きとIC50の2つのパラメータをFittingしてくれる(下図)。
・この設定でFittingすると、以下のようになる。
・何かに役立つかも。
終わり。